取引先が倒産して売掛金を回収できない場合、保険で備えられますか?
取引信用保険や、売掛金損失を補償する特約・ユニットで備えられる場合があります。倒産・支払遅延の定義、対象債権、支払限度、待機期間、契約前から把握していた信用不安などの条件を確認してください。
まず結論から
取引信用保険や、売掛金損失を補償する特約・ユニットで備えられる場合があります。倒産・支払遅延の定義、対象債権、支払限度、待機期間、契約前から把握していた信用不安などの条件を確認してください。
売掛金の回収不能は、一般的な火災保険や賠償責任保険から自動的に補償されるものではありません。損保ジャパンの『ビジネスマスター・プラス』商取引ユニットは、取引先の倒産など所定の債務不履行で売掛金に生じた損失を補償する仕組みを案内しています。
対象になる条件を分けて考える
パンフレットでは保険金請求が保険期間中10回まで、1債務者あたり最大300万円、支払後の求償のため債権譲渡が必要とされています。実際には、対象債権、債務不履行の定義、待機期間、回収金、契約前に把握していた信用不安、業種・売上高等の引受条件を約款・特約で確認します。
この質問で確認したいのは、対象取引先と債権、債務不履行の原因と発生日、支払期限、回収状況、限度額、通知・債権譲渡、契約前の信用情報です。契約名や制度名だけで一律に判断せず、実際の状況を条件に当てはめます。
支払い・判断が変わるところ
請求書を発行しただけで、契約書・納品記録・検収・支払期限を示せない場合や、契約前から長期滞納を把握していた場合は補償されない可能性があります。勝手に債権放棄せず、契約先へ早期通知し回収・保全手続を相談してください。
第三者賠償、対象物自体の損害、事故対応費用、休業損失は同じ保険で一括して補償されるとは限りません。原因確定前に賠償を約束せず、早めに保険会社へ報告します。
具体例で考える
【想定事例】商品を納品した1か月後に取引先が破産し、300万円の売掛金が未回収となりました。契約後に発生した対象債権か、破産が所定事由に当たるか、弁済・相殺・担保回収を控除した損失はいくらかを確認します。
同じように見えるケースでも、時期、原因、当事者、契約内容、証拠資料などが違えば結論は変わります。この例だけで実際の支払可否、責任、医療・税務上の取扱いを断定することはできません。
相談・請求前にそろえるもの
事故日時、業務内容、契約書・仕様書、作業記録、写真、被害物、原因調査、売上・費用資料、関係者との連絡記録を保存します。
資料が十分でない場合も、まず分かる範囲で日時と経緯を時系列に整理してください。事故や保険金請求では、修理・処分・示談・契約変更などを行う前に、保険会社や代理店へ連絡した方がよい場合があります。
約款・公的資料等の該当箇所
損保ジャパン|事業活動総合保険『ビジネスマスター・プラス』パンフレット(2024年6月改定)の「商取引ユニット―取引先倒産による売掛金回収不能/保険金請求回数・1債務者限度・債権譲渡」を確認しました。出典欄のリンクから原文をご覧いただけます。保険商品は保険始期、制度は適用時期によって内容が変わるため、ご自身に適用される資料を確認してください。
迷ったときは、現在の契約や事故の状況を整理するところからご相談ください。
