NEWS & COLUMN

法人保険約5分

従業員が自分の車で営業中に事故を起こした場合、会社の賠償保険で補償されますか?

従業員本人の自動車保険を確認するのが基本ですが、業務中の事故では会社が使用者責任等を負う場合があります。一般の事業賠償保険は自動車の所有・使用・管理に起因する賠償を対象外とすることがあるため、マイカー業務使用を前提とした自動車保険と社内管理を別途確認します。

01

まず結論から

従業員本人の自動車保険を確認するのが基本ですが、業務中の事故では会社が使用者責任等を負う場合があります。一般の事業賠償保険は自動車の所有・使用・管理に起因する賠償を対象外とすることがあるため、マイカー業務使用を前提とした自動車保険と社内管理を別途確認します。

従業員が会社の指示で顧客訪問中に事故を起こすと、運転者本人だけでなく、事業の執行について会社に民法715条の使用者責任が生じることがあります。会社が車の運行を支配し利益を得ていたかによっては、自賠法上の運行供用者責任も論点になります。

02

対象になる条件を分けて考える

ただし会社が加入する施設・業務遂行の賠償保険は、自動車事故を免責とする設計が一般的です。従業員の個人契約に業務使用の実態が正しく反映されているか、対人・対物が十分か、会社を被保険者に含むか、会社所有・借用車の契約で補えるかを事故前にできるだけ具体的に説明します。

この質問で確認したいのは、車の所有者・使用目的・記名被保険者、従業員契約の業務使用・運転者条件、会社の自動車保険・事業賠償保険、運行指示・費用負担、通勤か業務か、会社の許可規程、対人・対物限度、車両損害です。契約名や制度名だけで一律に判断せず、実際の状況を条件に当てはめます。

03

支払い・判断が変わるところ

個人的な寄り道中、無断利用、通勤のみの場合でも、会社の責任が常にないとは限らず、業務との関連性を事実から判断します。従業員保険が日常・レジャー使用で申告されている、運転者条件外、限度額不足、車両保険なしなら、被害者対応や自車損害に不足が出る場合があります。

救護・警察・双方の保険会社への連絡を行い、会社の責任をその場で否定・承認しません。平時は免許・保険の定期確認、業務使用の申告、対人対物限度、無保険時の禁止、事故連絡手順、代替交通手段を規程化してください。

04

具体例で考える

【想定例】会社の指示で従業員が私有車を使って取引先へ向かい、歩行者にけがをさせました。従業員の自賠責・任意保険へ連絡すると同時に、会社の指示、走行目的、ガソリン代等の負担、マイカー規程を示して会社の責任と保険を確認します。

同じように見えるケースでも、時期、原因、当事者、契約内容、証拠資料などが違えば結論は変わります。この例だけで実際の支払可否、責任、医療・税務上の取扱いを断定することはできません。

05

相談・請求前にそろえるもの

従業員の証券・車検証・使用目的、会社の自動車・賠償保険、運転許可申請、マイカー業務使用規程、運転記録・指示メール、訪問先・経路、費用精算、事故資料、警察番号、被害資料を準備します。

資料が十分でない場合も、まず分かる範囲で日時と経緯を時系列に整理してください。事故や保険金請求では、修理・処分・示談・契約変更などを行う前に、保険会社や代理店へ連絡した方がよい場合があります。

06

約款・公的資料等の該当箇所

民法・自動車損害賠償保障法・損保ジャパン事業活動総合保険の「民法第715条(使用者等の責任)/自賠法第3条(自動車損害賠償責任)/ビジネスマスター・賠償ユニット『自動車の所有、使用または管理に起因する賠償責任』等の主な免責」を確認しました。出典欄のリンクから原文をご覧いただけます。保険商品は保険始期、制度は適用時期によって内容が変わるため、ご自身に適用される資料を確認してください。

迷ったときは、現在の契約や事故の状況を整理するところからご相談ください。
電話で相談Webから相談予約